こんにちは、雷人です。
昨日は埼玉スタジアムのサブコート(第4グラウンド)でナイトアルティメットがあり、月曜日とは思えないほどの平日の運動量を確保できました。次回は5月27日(月)20時から開催予定ですのでお時間ある方は是非ご参加ください。
さて今日は、タイトルそのまま「アルティメットの将来性」について考えてみたいと思います。
昨日の記事でディスクの盤面を広告として働いてもらうという話の中の、投資的価値があるかどうかということにもつながってきます。
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「日本のアルティメットのディスク総量を増やす為にできることとは?」
ここをうまくアピールできればアルティメットのディスク広告?も賛同してくれる人が現れるかもしれませんし、スポンサー獲得への良いアピールポイントになるかもしれません。
アルティメットは将来的な価値があるのか?
自分で本気でスポンサー獲得のために動いてみて、いろんな方に話を聞いていると「どうせ支援するなら、将来性があるスポーツに支援したい」という声は少なくありません。
どんなマイナースポーツでもスポンサー獲得で一番悩める部分として「支援者に対してどんな”リターン”を返せるか?」と言うことがあります。アルティメットでもその悩みは尽きません。
正直なところ、スポンサー企業に対して返せるものが少ないというのがこれまで思っていたことですが、ここは諦めてはいけないところで改めて考え直してみたいと思います。
スポンサーを獲得したい個人やチームがどんなリターンを返せるかということがもちろん大事ですが、そもそもアルティメット自体に将来性があるのか、アルティメットにはいったいどんな将来的な価値があるのか考えてみました。
日本でのアルティメットの将来性
まずは日本におけるアルティメットの将来性について考えてみます。
日本のアルティメットの将来性についてはいくつかあると思っていて
- アルティメット競技人口は増加傾向
- 中学校体育での授業の実施
- ドッチビーの普及
- 日本代表が世界で勝つことのできる団体種目
- トップYouTuberフィッシャーズさんの活動
などが挙げられます。
アルティメット競技人口は増加傾向
日本のアルティメットの競技人口は2000年代前半では2,500名程度だったところから、順調に競技人口を増やしていき現在5,000名を超えています。近年ではコロナの影響で少し減少していたものの、コロナ後の2023年の数字では5,000名を超える回復を見せています。
この数字は日本フライングディスク協会(以下JFDA)が主催する大会に参加するために選手登録している会員の数になるので、アルティメット以外のフライングディスク競技者の数字が少し混在している可能性もあります。
また、アルティメットの公式大会には出ないけど競技を続けているプレイヤーはいるので、実際の数字としてはもう少し多いと予想されます。
少子高齢化が進み、人口が減り続けている日本の中で、競技人口が増え続けているということは一つの将来性があるスポーツと言えそうです。
中学校体育での授業の実施
アルティメットは2012年に中学校体育の学習指導要領に掲載され、体育の授業でやってくださいというスポーツになりました。
これはかなり大きなことで、2012年以降アルティメットを体育でやったことがあるという人と話す機会が増えたと肌で感じています。
今後アルティメット経験者が教職員になってさらに授業でアルティメットを採用してくれるようになると、若い世代のプレイヤーはもっと増えていくでしょう。
そうならなかったとしても、アルティメットの認知度としては上がっていくことは間違いありません。
あとは授業でプレーした後にアルティメットをちゃんとやってみたいと思ってくれた人たちのための受け入れ態勢をどれだけ作れるかが今後の課題になると思います。
私もユースチームを2020年に立ち上げましたが、こういったモデルケースをしっかり発信して、自分にもできそうと思ってもらうことが大事だと思ってます。
ドッヂビーの普及
少し毛色は違いますが、ドッヂビーの普及もアルティメットの普及につながる可能性を秘めています。
ドッヂビーはドッジボールのボールを柔らかい素材のフリスビーに変えて行うスポーツで、小学生の間で行われています。
また、室内でも使えるような柔らかい素材のためコロナ禍で結構販売数を伸ばしたそうです。
いわゆるフリスビー(フリスビーは商品名です)を使って遊んだことがあるという子どもは多いですし、遊びで投げたことがあるというディスクの愛好者は日本国内でも110万人ほどいるというデータもあります。
アルティメットというスポーツをやったことがないという場合でも、フリスビーを投げたことがあるという人はかなりの数いると考えられるので、上手く認知をあげていくことができればもっと多くの人にアルティメットを知ってもらえる可能性を秘めています。
日本代表が世界で勝つことのできる団体種目
アルティメットは団体で行うスポーツの中でも世界に通用するスポーツであることも将来性として挙げられます。
私自身も世界大会で2度の準優勝を経験していますし、ウィメン部門に関しては2012年の国別選手権と2015年のU23国別選手権で世界一になったこともあります。
団体スポーツで日本が世界相手に勝てるスポーツはそう多くありません。サッカー、バスケ、バレーボールなど多くのメジャースポーツでは世界でメダルを取れるということは稀な状況です。
野球がWBCで優勝したりしていますが、個人的には野球はどちらかというと個々の対戦が多いので少し団体スポーツと呼ぶにはどうかなと思っています。
そんな中でもアルティメットは毎回国際大会で結果を出し続けている稀有なスポーツと言えます。
トップYouTuberフィッシャーズさんの活動
先日Xにも投稿したのですが、チャンネル登録者845万人の日本のトップYouTuberである「フィッシャーズ」さんがアルティメットをやってくれています。
公開3日目ですでに66万回以上の再生が回っていて、今後公式大会にも出たいという話もあったのでまた大会の様子などがアップされたりすれば、定期的に多くの方に認知が広がる可能性があります。
多くの人が「アルティメット面白そう!やってみたい!」と思ってくれる可能性がありますし、何よりアルティメットそのものを映像で届けられているのは非常に大きなことです。
私も映像に魅せられたこともアルティメットを始める大きなきっかけになったので、フィッシャーズさんの今後の動きもアルティメットの将来性に大きく関わってきそうです。
世界でのアルティメットの将来性
では次に世界におけるアルティメットの将来性を見ていきます。
世界でのアルティメットの将来性としては
- 競技人口は増加傾向
- 発展途上国での普及
- アメリカでのプロリーグ
- 中国での流行
が挙げられます。
世界でも競技人口は増加傾向
まずは競技人口ですが、日本同様に世界レベルでもアルティメットの競技人口は増加傾向にあります。
世界フライングディスク連盟(以下WFDF)のデータによると、2010年ごろの競技人口は75,000人弱だったのに対して、2020年には約175,000人ということで10年で10万人もの競技者が増えています。
こちらもコロナの影響で2021年と2022年は12〜13万人まで減少していますが、2023年には17万人を超えているので、コロナ禍でプレイヤーがいなくなって離れたということはないようです。
このデータについてもアルティメット以外の競技者も含んでいる可能性が十分にあるのですが、ボリュームが多いのはアルティメットであることは間違いないので、アルティメット競技者が増えていることには変わりないでしょう。
このように日本国内で見ても、世界的に見てもアルティメットの競技人口は増え続けているという状況になり、これは大きなアピールポイントになりそうです。
発展途上国での普及
WFDFの加盟国数も増えており、現在その数は100を超えています。
世界大会で実際に参加してくるのは多くて20程度の国しかないので、その国でどんなディスク競技が行われていたりするのかは定かではありません。
しかしアルティメットには発展途上国などで一気に広がる可能性も秘めていると個人的には感じています。
サッカーがボール一つでできるように、アルティメットについてもディスク1枚あればできます。
さらにセルフジャッジ制というプレイヤー自身が審判をしながら競技を進めていくという特性もあるので、競技性として争いごととは遠い場所にあります。
もちろんセルフジャッジの中で揉めることはなくはないのですが、競技特性上ピースフルな一面もあったり、ディスク1枚でできるという導入ハードルの低さもあるので、今後爆発的に途上国の間で広がる可能性を秘めています。
アメリカでのプロリーグ開催
発祥の国でありアルティメット最強国のアメリカでは10年以上前からプロリーグも発足しています。
まだまだアルティメットだけで生活できるレベルではないようですが、観客を有料で入れたりするシステムを構築できているということはすごいことだと思います。
アメリカで最も人気の高いアメフトNFLのハーフタイムで、アルティメットのデモストレーションを行ったりしていてアメリカ国内でのアルティメット認知度はしっかり取れているんじゃないかと感じています。
実際にアメリカ遠征に行った際にも「なんのスポーツで来たの?」と聞かれて「アルティメット」と答えても通じることが多い印象です。
アメリカでプロリーグが10年以上続いていることも、アルティメットの将来性としては高いと言えるのではないでしょうか。
中国での流行
隣国である中国でアルティメットが爆発的に流行しているそうです。
数年前に中国版インスタグラムで、ディスクを持ってプレーしている様子を上げるのが多くの人の間で流行ったようでそれをきっかけに中国の中でアルティメットの熱が高まっています。
国としてまだまだアルティメット競技力が高いというわけではないですが、14億人もの人口を抱える中国なので、競技人口がどんどん増えればあっという間に広がる可能性があります。
人口の多いインドでもアルティメットはあるので、インドでも流行し始めると一気に世界の競技人口はさらに増加するかもしれません。
まとめ
このようにアルティメットは日本国内においても、世界においても人口は増加傾向にあり、将来性があるスポーツです。
私がアルティメットを始めたのは2007年なので15年以上経ちましたが、確実にアルティメットの人口も増えていると感じるし、認知度も高まっていると実感しています。
アルティメットを始めた頃はアルティメットを知っている人はほとんどいませんでしたが、今は知っている・やったことがあるという人と出会うことは少なくありません。
改めてアルティメットの将来性について調べたり考えたりしてみましたが、今後さらに世界的にも広がる可能性もある競技なんだと感じました。
今後スポンサー獲得を進めていく上でも、競技の将来性は重要な要素の一つではあるので、今後も修正加筆をしながらブラッシュアップしていきます。
というわけで本日はこの辺で。
ではまた。