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「アルティメット」世界大会・海外遠征の魅力〜初めての世界大会2010WU23UCで感じたこと〜

世界大会・海外遠征
この記事を書いた人
能勢 雷人

大阪体育大学BOUHSEARS(2007~2010)〜文化シヤッターBuzzBullets(2011~2022)〜Bustar
ポジション:ハンドラー
日本代表歴:2010WU23UC、2011,2015,AOUC、2012,2016,WUGC
埼玉県フライングディスク協会事務局長
JFDA公認ゲームアドバイザー
U.C.ABLAZERS(ユースチーム)創設

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こんばんは、バズバレッツの雷人です。

夏が本気を出し始めましたね。

私は日差しを一定数浴びると頭が痛くなるので本当に辛いです。

くれぐれも熱中症には注意して過ごしましょう。

さて、今日は昨日の続きのような感じのテーマで「世界大会・海外遠征の魅力〜始めての世界大会2010WU23UCで感じたこと〜」を書いていきます。

昨日の記事は以下の記事です。

海外での試合は本当に楽しいです。

その楽しさが今回の記事で少しでも伝わって、多くの人が海外遠征や日本代表を目指すようになって欲しいと思います。

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世界大会・海外遠征の魅力〜初めての世界大会2010WU23UCで感じたこと〜

私自身、世界大会やアメリカ遠征、アジア大会など大小含め10回以上海外での試合を経験しています。

毎回行くたびに楽しさを感じますし、悔しさもまた感じることがあります。

その楽しさや悔しさが32歳になった今でも現役としてアルティメットを続けている理由の1つになっていることは間違いありません。

今日はそんな「世界大会や海外での試合の魅力」について、人生で初めての海外での試合であり世界大会でもある2010WU23UCで感じたことを思い出しながら紹介していきます。

世界大会・海外遠征の魅力その1「日本のアルティメットがある程度通用する」

1つ目の魅力としては「日本のアルティメットがある程度通用する」ということです。

あえて”ある程度”とつけているのはまだまだ日本は安定してメダルを獲得できる状況ではないのでそう書いています。

いつか、”ある程度”という言葉を削除できるようにしていくことが、RisingUltimateの目標でもあります。

U24(参加時はU23ですが当記事では現行のU24で統一して書きます)のカテゴリーでは日本チームは2010年の大会もその後の大会でもコンスタントに上位に食い込んでいます。

私も参加した2010年は男女ともに準優勝、その後も2015年にウィメン部門で優勝したり、上位の成績をおさめています。(日本代表の過去成績 JFDAホームページより抜粋)

勝負事なのでやはり勝った方が楽しさが増しますし、世界大会でもこれだけ通用するということは最大の魅力であると思います。

2008WJUC梅原ジャパンからの日本アルティメットの成長

2010WU23UCで快進撃を見せた日本代表メン部門でしたが、実は海外からは弱小と見られていました。

一次リーグの組み合わせは、2008WJUC(U19現在はU20)の結果を元に採用され、9チーム?中8位に終わっていた梅原ジャパンは8番目の順番でリーグを組まれていました。

ところがあまりにも2008年から強くなっていた為、他国のコーチが日本の監督に「どうやってそこまで成長させたんだ?」と聞かれたそうです。

現状日本のジュニア部門(U20)では、大学2年生の早生まれまでしか出れない為、アルティメット競技歴1年そこらで世界大会に挑むことになり、通用しないことは目に見えています。

1992年メン部門準優勝、2008年ウィメン部門優勝など結果を出している年もありますが、近年では上位に食い込むことは出来ていません。

海外に比べてまだまだユースの部門への介入が進んでいないことが浮き彫りになっていることがわかります。

ジュニア部門U20で世界を相手に結果が出せないのに、4歳上のU24で上位の成績をおさめられるということは、日本の大学アルティメットのレベルが世界でもある程度のレベルにあることの裏付けであると感じています。

最近ではジュニア部門U20の日本代表にユースチームから中学生や高校生が選出されるケースが増えてきているので、もう数年たてばこの部門でも世界で戦えるレベルになるかと思います。

RisingUltimateの活動としてクラブチームを作ったりクリニックに力を入れているのはその為です。

この活動が数年後の日本のレベルをあげることになると信じています。

世界大会・海外遠征の魅力その2「試合中、日本語で作戦言い放題」

2つ目は魅力と呼べるかわかりませんが、世界大会では試合中日本語で作戦がいい放題です。

日本人で英語を喋れる人は少ないですが、外国人で日本語を理解できる人はほぼほぼいません。(たま〜にいますが笑)

なのでファールでプレーが止まった時など、堂々と日本語で次にやるプレーを話し、コミュニケーションを取ることができます。

日本ではなかなかできないし、相手にバレてしまうのでこれも魅力の1つかなと思います。

世界大会・海外遠征の魅力その3「海外に友人ができる」

3つ目は「海外に友人ができる」ことです。

これは本当にすごい魅力だと思います。

友人を呼べるかどうかがわかりませんが、知り合いは間違いなくできます。

普通に過ごしていて海外に行くことがなければ、SNSなどのオンラインでつながることがあったとしても、大した関係にはなりません。

しかし、海外で対戦したり、もしくは一緒にプレーしたりするとオフラインでの交流があるので関係が続きやすくなります。

実際に2010WU23UCでカメラを撮りまくってた陽気なイタリア人とはFacebookでも繋がっており、2014年のクラブ選手権で再開しています。

また、2010WU23UCの時にドイツのウィメン代表に日本人がいたので話をしたら広島県の方で、なんとなくずっと覚えてて昨年2019年のアメリカ遠征US.OPENに行った際に9年ぶりに再開しました。

SNS等で繋がっていなかったにも関わらず、お互い顔も名前も覚えていて話をすることができ、9年ぶりに写真を取りました。その後今度はSNSで繋がって写真のやりとりをした時に、流石に9年も経っていたので「お互いシワが増えたね」って話になりました笑。

このように数年の時を超えても、海外に関係性のある友人や知り合いができるのは大きな魅力だと実感しています。

トレーディングナイトやユニフォーム交換

国別選手権やクラブ選手権などの世界大会では、「トレーディングナイト」というイベントがあり、各自が交換したいユニフォームを持って交換するイベントがあります。

そこで海外のかっこいいユニフォームをゲットすることもできたり、交換した後に写真を撮ってSNSでつながることもあります。

仲良くなったライバルとSNSで繋がれる

最近はSNSが世界的に普及しているので、海外でこの人と繋がりたいと思ったらFacebookやインスタグラムなどで友達になることができます。

そうすればいつかプライベートで旅行した時などにアテンドしてくれたり、家にホームステイさせてくれたりするかもしれませんね。

SNSで顔と名前を見ていれば忘れることもありませんね笑。

ちなみに同期であり、昨年2019年U24のウィメン部門の監督としてHUCKの小堀選手とオーストラリアのミシェル選手は2008年WJUC(U20)の時から何度も世界大会で対戦したりしていて、小堀選手がオーストラリアに単身修行に行った際はミシェル選手の家にホームステイするほど仲良しになっています。

こういった関係性が海外の人とできるのも世界大会の魅力です。

世界大会・海外遠征の魅力その4「海外のアルティメットと対戦できる」

4つ目は、当たり前の話ですが「海外のアルティメットと対戦できる」ことです。

日本のアルティメットは上から下へ代々同じことを伝えられてしまっている傾向がある為、どのチームを似通ったアルティメットになりがちです。

しかし、海外のチームは日本のアルティメットと全く違う考え方や戦術をしてきます。

その海外のアルティメットを体感できることは大きな経験になりますし新しい発見もたくさんあります。

何をしてくるかわからない日本と全く違うアルティメットをしてくるので、試合中に相手の攻め方などを見極めながらゲームを進めていくのはすごく楽しいです。

世界大会・海外遠征の魅力その5「その国の文化に触れられる」

5つ目は「その国の文化に触れられる」ことです。

2010WU23UCではイタリアのフィレンツェに行きましたが、日本と全く違う文化に触れられることができました。

建築の様式も全く違いますし、水よりコーラの方が安かったり、ベットメイクにはチップを払ったり、そこら中でいちゃつくカップルがいたり、夜9時ぐらいまで明るかったり、日本にいると触れることのできない文化に触れられます。

何よりフィレンツェは都市自体が世界遺産ということもあり、観光都市で素晴らしい建造物がたくさんあり感動したのを覚えています。

イタリア語については古澤選手が頑張って覚えていた「ノンスパラーレ」というのを覚えていますが、意味は「撃たないでください」という意味だそうです。2014年にもイタリアにクラブ選手権で行きましたが「ノンスパラーレ」の出番はなかったと聞いています。

世界大会・海外遠征の魅力その6「ヨーロッパは湿気がなく過ごしやすい」

6つ目は「湿気がなく過ごしやすい」ことです。

日本のジメジメした夏とは違い、ヨーロッパや北米は湿気がなくカラッとしていて本当に過ごしやすいです。

実際の気温は高くても日陰に入れば屋外でも全く問題なく過ごせます。

ただし湿気がないぶん日差しはとても強いので日焼け対策やサングラスは必須です。

また、湿気が少ないのでディスクもよく飛びますのでレンジの長いシューターはバックアウトしないように気をつけてください笑。

世界大会・海外遠征の魅力その7「日本チームは外国チームに人気がある」

7つ目は「日本チームは外国チームに人気がある」ことです。

いつも肌で感じることですが、日本チームは海外で人気があります。

ヨーロッパや北米と違うスピードやテクニックや連携を生かしたアルティメットのプレースタイルが見ていて楽しいのかもしれません。

また、特にアジア圏の国(台湾、韓国、フィリピン、シンガポールなど)からは絶大な人気があります。

それはおそらく日本が欧米諸国に対しても、しっかりと戦うだけのレベルにあるので憧れの気持ちもあるようです。実際に「日本を見本にしている。日本のようなアルティメットがしたい」という声を聞いたことがあります。

また、日本のユニフォームも海外ではすごく人気があるので、ユニフォーム交換攻めにはご注意ください。(盗難とかも普通にあるから本当に気をつけて)

スタジアムとかの試合になると、外国チームからも「ニッポン・チャチャチャ」などで応援されることもあるので本当にこれも魅力的な部分です。

魅力に取り憑かれて社会人になっても続ける人続出

以上世界大会・海外遠征の魅力を2010WU23UCを思い出しながら紹介しましたが、これだけ魅力があるのでU24を経験した人は社会人になっても続けることが多いです。

2010WU23UCのメンバーの中でも多くの人が今でも第一線で続けています。

同期だけでも、バズでは菊池選手・草野選手・古澤選手、ノマでは古森選手・重谷選手が現在もプレイヤーとして続けています。

88世代の同期メンバー

すでに引退した人を含めてもほとんどのメンバーが社会人になっても続けていました。

そうやって一緒に世界で戦ったメンバーとまたA代表で一緒に世界大会に行ったり、切磋琢磨してアルティメットを続けられていることも幸せなことだと感じます。

最後に

書いてるだけでもまた海外の大会に出たくなってきました。

まだまだ書ききれない魅力もたくさんあります。

本当に世界大会は楽しいです。中毒性が半端ないです。

日の丸を背負って戦う」ことができる。

それだけでもすごく価値のあることです。

初めての世界大会「2010WU23UC」という大会は私の人生を変換させる出来事でした。

そして今でもアルティメットを楽しむことができ、魅力に取り憑かれたまま青春を過ごしています。

今後もまだまだ隠されているであろう「アルティメットの魅力」を見つけていきたいです。

1日も早く海外遠征ができる日を祈って。

それでは今日はこの辺で。

また明日。