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国際大会が自国で行われるアドバンテージはあるのか?

世界大会・海外遠征
この記事を書いた人
能勢 雷人

大阪体育大学BOUHSEARS(2007~2010)〜文化シヤッターBuzzBullets(2011~2022)〜Bustar
ポジション:ハンドラー
日本代表歴:2010WU23UC、2011,2015,AOUC、2012,2016,WUGC、2024WMUC
埼玉県フライングディスク協会事務局長
JFDA公認ゲームアドバイザー
U.C.ABLAZERS(ユースチーム)創設

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おはようございます。

またまた、マシントラブルがありせっかく「決意の朝に」というテーマでブログ頑張ると宣言したのに2日で出鼻をくじかれました雷人です。

なんとか直った(まだ変だけど)のでまたブログ再開します。

さて今日は「国際大会が自国で行われるアドバンテージはあるのか?」というテーマでお話しします。

誰かにとってためになる話ではないかもしれませんし、あくまでも私の考えなので話半分で読んでいただければと思います。

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国際大会が自国で行われるアドバンテージはあるのか?

コロナがまだまだ落ち着かない緊急事態宣言下の中で、今年7月22日から東京オリンピックが、8月24日からパラリンピックが開催されました。

本当は開催中やオリンピック終了後に書こうと思っていたのですが、パラリンピックも終わった後になってしまいました。

皆様もご存知の通り、今回の東京オリンピックで開催国である日本は多くのメダルを獲得することができました。

そんな中で1つの疑問として「国際大会が自国で行われるアドバンテージはあるのか?」というものが生まれ、私個人としても国際大会は海外も自国も含め何度か経験しているので過去の経験を振り返りながら考えてみました。

結論を先に言ってしまうと「国際大会のホームアドバンテージはある」です。

なぜそう思うのかを解説していきます。

過去最多のメダルを獲得したTOKYO2020大会

今年7月22日から始まった東京オリンピックでは、怒涛のメダルラッシュがあり過去最多のメダル獲得がありました。

パラリンピックでは過去2番目のメダル獲得数だったということで、日本選手団として過去最高レベルの成績をおさめています。

今回の選手の活躍には様々な要因があったかと思います。

十分な準備期間

まず1つに準備期間の長さです。

2013年に滝川クリステルさんの「おもてなし」が流行語になり、東京でのオリンピックが開催決定されました。

そこから今年(本来なら2020年)までの期間は実に7年もの時間がありました。

オリンピックに採用されている競技の選手、コーチ、そして各協会や競技の強化部門の人たちとしては6〜7年の歳月をかけて計画を立てる事が出来ました。

もちろんそんなにうまくいくことはないとは思いますが、アスリートにとっての夢であるオリンピックが自国で行われるとなると、そこで結果を出したいと思わないアスリートはいません。

他の国で行われるオリンピックとは違って、さらに結果が求められる自国開催では各競技のナショナルチームの力の入れ具合は全く違うものになっていたと予想できます。

「いつも通り」という安心感

次に自国開催には「いつも通り」という安心感があります。

特に「日本語」という自国のみでしか通用しない言語を話す日本人にとって言語の壁は大きなものになります。

また、海外に比べ日本は衛生的にもかなり綺麗な国です。海外に行って下痢になったり体調を崩すなんてことはよくあることです。実際に自分も毎回遠征初日か2日目は下痢になります。

さらに大きな変化として「食事」があります。日本での食事に慣れていると海外に行った際の食事はギャップが激しく大変です。

国にもよりますが、まずメニューで何が出てくるかわからなかったり味付けがわからなかったり量が多かったりします。日本人選手はスーツケースの中に日本食を持参していくことも少なくないです。

海外遠征は私の経験上、何かしらのトラブルに巻き込まれます。小さなものから大きなものまで必ずと言っていいほど何かが起こります。

さらに、海外を何度も経験している人であればないと思いますが、経験が浅い場合テンションが上がって浮き足立ってしまうことも考えられます。

つまり海外での大会は「いつもと違う」事があまりにも多いのです。

そんな中、自国開催だと言語を始め、食事、交通、会場の雰囲気、宿泊施設など全てにおいて「いつも通り」な事が多いのです。

これは肉体的にも精神的にも大きなアドバンテージかと思います。

実際に2012年に日本でWUGC(世界アルティメット&ガッツ選手権大会)では、オープン以外全てのディビジョンで好成績をおさめています。(オープンはこの屈辱的な経験があって2016年に結果が出せたと思います。)

アスリートが持てる力を十分に発揮するためには「いつも通り」な状況をどれだけ作れるかが大事だと思いますが、自国開催だと限りなくここに使うパワーが減るのです。

応援の力

やはり大きいのは応援の力だと思います。

今回の東京オリンピック・パラリンピックでは残念ながら一部を除き「無観客試合」となってしまいました。

ですが、多くの日本人がテレビを中心とする様々なメディアで日本選手の活躍を見守ったことと思います。

何より自国開催なので、オンタイムでライブの映像を見る事ができてスポーツが大好きな個人としても「毎日が正月の特番」な気分で期間中はテレビを解禁して見ていました。

こういった観戦者の応援ももちろんありますが、応援の中には他にもあります。

それが「スポンサー」です。

選手を応援する「スポンサー」は今大会かなり多かったはずです。

なぜならこれほど日本国民に注目してもらえるチャンスはないからです。もちろん海外にもアピールできるチャンスでもありますが、特に日本人をターゲットにしたい企業にとってこの上ないチャンスでした。

各企業が選手やチームとどのような内容で「スポンサー契約」を結んだかはわかりませんが、間違いなく普段よりも選手にとってのバックアップ体制は大きかったのではないかと思います。

自身の経験から考えるホームアドバンテージ

私自身アルティメットで海外遠征を10回以上経験してきましたが、ホームアドバンテージはあると思っています。

先述した「いつも通り」という部分が本当に大きいと思います。

2012年の自国開催のWUGCでは食事も言葉も交通も不安がなくストレスフリーな状態で大会に入る事ができました。

海外遠征ではまずはロングフライトからの時差調整から始まり、レンタカーで左車線左ハンドルでの移動をしたり、食事はジャンキーフードになったりします。

カリカリベーコンは好きなので絶対食べますが、毎回サトウのごはんを持っていって朝食に食べたりお弁当にして期間中を過ごしたりしています。

海外での大会はそれでそれでもちろん楽しいし何にも変えがたい経験となるのですが、パフォーマンスを発揮するという面においてやはり自国でできるということは「いつも通り」の安心感があり重要なポイントと思います。

変化に弱い日本人

日本は島国なので、基本パスポートをとって外に出ない限り海外の文化に触れる機会は閉ざされています。義務教育で基本的には「右に倣え」の出る杭は打たれる教育になっています。

そんな教育を受けて「安心・安全」が大好きな日本人にとっての海外遠征は変化がかなり大きい体験となります。

ここで柔軟な対応が取れる日本人は多くないと思います。

綺麗好きで神経質な人にとっての海外遠征は、結構ストレスフルなものになるでしょう。

島国という性質上仕方がない事だとは思いますが、そういった側面もあると思っています。

まとめ

結論繰り返しますが、国際大会のホームアドバンテージは特に日本人において大きなものになると思います。

オリンピックの準備期間は特例ですが、やはり「いつも通り」がパフォーマンスに与える影響は大きいです。

もちろん自国開催だといつもより「結果」に対する周囲の期待が上がるので、選手としてのプレッシャーは上がると思いますが海外で注目されにくい状況に比べると嬉しいことでもあります。

これから日本代表を目指される方は、海外遠征ではなかなか「いつも通り」にはいかない事があるんだなぁと知っておくだけでも、1つプラスになるかと思いますので頭に入れておくと良いかもしれません。

というわけで今日はこの辺で。

ではまた。