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WMUC日本代表第一回選考会を終えて

レポート
この記事を書いた人
能勢 雷人

大阪体育大学BOUHSEARS(2007~2010)〜文化シヤッターBuzzBullets(2011~2022)〜Bustar
ポジション:ハンドラー
日本代表歴:2010WU23UC、2011,2015,AOUC、2012,2016,WUGC
埼玉県フライングディスク協会事務局長
JFDA公認ゲームアドバイザー
U.C.ABLAZERS(ユースチーム)創設

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こんにちは、何年ぶりかに高強度のアルティメットを2日連続でやったことで体BKBKの雷人です。

今週は天気が崩れに崩れ、さらに気温も下がるということで嫌になっちゃいますね。

今日はこの土日にマスターオープン部門の日本代表選考会を受けてきたので、そのレポート記事になります。

特に誰かのためになるというような話ではないかもしれませんが、一読いただければ幸いです。

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WMUC日本代表第一回選考会を終えて

2024年2月18日(土)から19日(日)にかけて富士川緑地公園にてWFDF2024世界マスターズアルティメット選手権大会(2024WMUC)の第一回代表選考会が行われました。

私自身もまた選手として世界一への挑戦をしたいと思い選考会のオープン部門に参加させていただきました。

冒頭でも書いた通りですが、2022年12月に鎖骨を骨折してからというもの高強度のアルティメットを2日連続ですることがなかったので、想像の5倍きつい合宿となりました。

ある程度の準備は進めていたつもりでしたが、なかなか思うようには体が動きませんでした。

アルティメットは走力が基盤

過去記事で何度も「アルティメットは基礎が大事」ということで、「投げる・捕る・走る」のレベルをあげることが大事と書いてきました。

今回はっきりとわかったこととして、基礎の一番根幹にあるのは「走力」だということが身にしみてわかりました。

今回マスターオープン部門は応募も少なめで練習でも連チャンでプレーすることが多いという状況でした。

走力がないと、投げる・捕るのクオリティにも大きく影響が出てしまいます。

実際に自分も2日目の午後は思ったように体が動かなくなったり、複数回ターンオーバーが発生した際に走り負けるというようなことが起こってしまいました。

2022年のラストシーズンにメンタルトレーニングをして、講師の方とセッションをやっていっても結局「走る」という結論に至ったことを考えると、アルティメットにおける「走力」というのはやはり全ての基盤にあるものだと改めて実感しました。

走力が落ちると、

  • 踏み込んで投げることができない
  • スローの質が下がる
  • 際のキャッチができない
  • 判断ミスが増える
  • ストーリングを頑張れない
  • DFで振り切られる
  • ノットインで走り負ける
  • 思考回路が低下する
  • 声が出せなくなる
  • 複数回のターンオーバーに耐えられなくなる
  • 浮いたディスクを追えなくなる

デメリットを挙げればキリがないくらいに出てきます。

逆に言えばしっかりと走力を付けておけばこの辺はカバーできるということです。

やはり高いレベルでアルティメットをやる上で走力というのは最低限備えておかなければならない基礎ですね。

殻を破る

長年バズバレッツという負けられないチームに所属してプレーしていたこともあり、自分の中で緊張感の高い状態でプレーをしていました。(決して悪い意味ではない)

特にDFでの出場機会が多く、ブレイクチャンスで大きなことができなかったり、ミスができない状態でのプレーは多くのプレーが制限されていた状態とも言えます。※殻を破りきれなかった後悔もある

個人としてバズ所属時はバコバコシュートを打つような選手ではなかったし、パスを素早く捌いて散らすという黒子のバスケの「テツ」のようなプレースタイルを選んでプレーしていました。

入っている7人の中で、自分がどういうプレーをすべきなのかを考えながらプレーをすることができると自分では思っています。

その中で、今回参加したメンバーだとハンドラーが少なかったりシューターが少ないという状況でした。

これはシュートを打っていいメンバー構成だと感じたので、今回の合宿ではキャリアの中でも一番というぐらいにミドルレンジ・ロングレンジのシュートを打っていきました。

結果としても7〜8割は通せたという印象があるので個人的には合格ラインかなと思います。

ライバルチームだったノマの選手が多いので、「意外とシュート打てるんですね。ハンマーも投げれるんですね」って感じの反応でした。笑

バズでプレーすることに比べたらかなり肩の力を抜いてプレーすることができたのもある程度良いパフォーマンスでプレーできた要因かなと思います。

また自分が決めてやるという気持ちでプレーをしていくことで、これまで蓋をしていた殻を破っていければと思っています。

共通認識のレベルが一致

マスター部門ということでほとんどが10年以上アルティメットを経験しているベテラン?選手になります。

このぐらいプレーをしていると、アルティメットにおける共通認識(これはダメでこれは良いとかそういうの)が一致しているので、修正の会話がかなりスピーディにできます。

チームごとの共通言語の違いはありますが、解説してもらうとすぐに理解できるし、何を考えてそういうことを言っているのか理解できます。

実際にセット練習をしていてもDFセットでフォースサイド・フォースバック・フォースミドル・奥なし・ミートなしなど、いろんな戦術を組み合わせて行っても大きくミスすることはありませんでした。

コンセプトを守れないという多少のことを除けば、ある程度高いレベルでの戦術の体現はできるメンバーが集まっているという印象です。

やはり経験というものも大事な要素であると感じました。

人数不足

現状マスターオープン部門は定員割れをしている状況です。

日本代表は最大26名までエントリーできますが、その域に達していません。

これから追加招集などを行う予定ですが、断られ続ければ下手すると現在の人数がマックスの可能性もあります。

このブログを読んでいて、もし1991年12月31日より前に生まれている方でアルティメットをまだやれますという人がいたら連絡ください。

特にハンドラー不足は深刻な問題なので助けが欲しいです。

金銭的懸念

実はマスター世代は意外と遠征費がネックとなっている人が多くいます。

家族がいて、家や車のローンを抱えて生活している人が少なくありません。

自分みたいに妻子なしだと心配は遠征費だけですが、家族がいるとなると家族会議で家庭内承認を得るという高いハードルが待っています。

奥さんが元アルティメットプレイヤーであればある程度の理解は得られそうですが、そうでなければかなり会議は難航することでしょう。

近年の円安や航空券の上昇、アメリカ現地の物価上昇(ロサンゼルスはアメリカ内でも物価が高い?)を考えると、遠征費はなかなかのものになると思います。

実際自分も遠征費を捻出できる気がしないので、クラファンをやるなりして支援をいただかないと現地に行くのは難しいと考えています。

仕事においてもちょっと2週間弱休みますと言えないような会社での立場になっている人もありそうですね。。。

世界ランキングに反映される

マスター選手権の結果についても世界ランキングに反映される日本代表全体にとって重要な大会になります。

数年世界ランキングの5位をキープしていた日本は、現在7位までランキングを下げています。

この状態だと次回中国で行われるワールドゲームズには参加できないという話も出てきてしまう可能性があります。

日本にとって、できるだけ多くの部門に参加し、かつ結果を残し続けなければこのワールドゲームズへの出場権を得られないという事態が発生してしまうことになるのです。

マスター選手権ももれなく世界ランキングに反映されるので、できるだけベストなメンバーで世界一を狙って動いていくことが大事だし、今後の日本代表のためにも結果を残すという使命があると感じています。

2017年発行WFDFアルティメット公式ルール 付帯資料 v4.0より抜粋

最後に

個人的には久しぶりに日本代表への挑戦になります。2016年に決勝で世界一を逃してから実に8年ぶりです。

この年齢で世界一という目標を持てる人は日本でもそう多くないことです。この経験ができていることに感謝をしながら11月の本大会まで準備を進めていこうと思います。

ユースの練習やクリニックなどの活動もしながら、高強度のアルティメットも同時に進めていくの初めてですが、今年の終わりにやり切ったと言えるように日々過ごしていきますので、応援よろしくお願いいたします。

もし自分がクラファンを始めた時にはご支援いただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

というわけで軽く未来の営業をしたところで今日はこの辺で。

ではまた。