選手と協会の関係性をよくするためには何が良いのか考えてみる

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この記事を書いた人
能勢 雷人

大阪体育大学BOUHSEARS(2007~2010)〜文化シヤッターBuzzBullets(2011~2022)〜Bustar
ポジション:ハンドラー
日本代表歴:2010WU23UC、2011,2015,AOUC、2012,2016,WUGC
埼玉県フライングディスク協会事務局長
JFDA公認ゲームアドバイザー
U.C.ABLAZERS(ユースチーム)創設

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こんにちは、本日ワクチン2回目接種で気分が沈んでいるバズの雷人です。

どうか副反応も特になく高熱も出ずにことなきを得たいと思っているのですが、きっとそんなに甘くないんだろうなぁと諦めています。

どんな準備をしておけば良いのか、経験者の方アドバイスください。

さて、今日は「選手と協会の関係性をよくするためには何が良いのか考えてみる」というテーマで書いていきます。

今日の記事を読むことで選手の方は自分たちがどうアルティメットという競技を通して協会(JFDA)と関わっていくのが良いのか考えるきっかけになればなと思います。

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選手と協会の関係性をよくするためには何が良いのか考えてみる

以前からこの問題については個人的にも度々思うことがあって、改善していきたいなとずっと思っています。

最近の話題としては9〜10月に行われた全日本選手権でのワクチン副反応による体調不良への対応、現在行われている全日本大学アルティメット選手権大会ではコートサイズの問題など、選手から不満や指摘の声が上がっています。

協会の説明不足が不満を招いているという声もあり、私自身も各種アナウンスが遅かったり後出しジャンケンがあると感じています。

今年の4月、協会内で実務をしていた方が2人同時に退社するという内部事情も多少影響はしていると思いますし、私自身も下部組織である埼玉県協会に属している状態なので、個人的に一方的に「協会側に落ち度がある」という気にはなりません。

ただ、一選手として「なんだかなぁ」と感じている部分もありますし、選手側から様々な声が上がっていることも事実としてあります。

現状に不満を言い続けてもきっと前には進まないので、今度どういったことをすればいまの状況を改善できるのか考えていくことが大事だと思うので今日はこの難しいテーマを扱ってみようと思います。

なぜこんなに協会と距離があるのか

そもそもアルティメットと協会はなぜこんなにも距離感があるのでしょうか。

協会(JFDA)はあくまでもフライングディスク協会であって「アルティメット協会」ではないことも1つの要因かもしれません。

アルティメットの会員が9割を占めているので、協会の競技会に関する仕事はほぼアルティメット事業であることは間違いないのですが、これほどまでに距離感を感じてしまうのはどうかなと思ってしまいます。

選手側の不満としては「説明が不足している」「アナウンスがとても遅い」「問い合わせても返信がない」などの声が上がったりしています。

昨年いきなり4500万円の借り入れをしましたと事後報告があったりもしました。

こういったものは決して今に始まったことではなく、過去数年ずっと選手が何かしらのモヤモヤを協会に対して抱えている状態が続いているような気がします。

選手と協会の間で距離感を感じる一番の要因として個人的には「説明不足」という面が大きいのかと思っています。

説明したからといって選手が納得するとは限らないのですが、それにしても説明が少ないのは事実としてあります。

説明不足から生まれる透明感のなさが選手の不信感に繋がっている気がしてます。

もしかしたら選手側が協会の説明を見逃しているというパターンもなくはないと思うので、選手側の情報を取りに行く姿勢や、説明を求める姿勢なども大事だと思います。

とにかく、ここ数年間で選手と協会の間に大きな溝が生まれてしまっていることは事実です。

選手と協会の距離感を近づけるには

ではその大きな溝を埋めるために、選手と協会の距離感を近づけるためにはどういったことをするのが良いのでしょうか。

不満や指摘を並べても状況は前に進まないので、具体的にどんなことをするのが良いのか考える必要があります。

また、考えるだけでなく、具体的に何か行動に移していかないと状況は改善しません。

個人的には相互に意見を交換できる場所や組織を作るのが良いのではないかと思っています。

現状だと協会と選手の間には中間を取り持つ潤滑油的な存在はありません。

都道府県協会や大学がその役割をしているかと言われればそうではありません。

すごく大事な情報も、そうでもない情報も、協会から一斉送信メールが送られてホームページにアップされて終わりというのが現状です。

協会としても1対5000(およそJFDA会員数)という構図になっていて、全てに説明していられないということもあると思います。

学生連盟を復活させ、社会人連盟を作る

そういったことを改善するためには、「学生連盟」を復活させ、「社会人連盟」を新設するのが良いのではないかと思いました。というかずっと思っているが具体的な行動には至ってません。

まだ学生連盟の活動が活発だった頃は、協会と大学生との連携は少なからずあって学生連盟が協会との交流の場になっていたはずです。

今行われている大学選手権も以前は学生連盟が運営していました。大学生の大会を自分たちで運営して回していたのです。

それが今、運営に学生が関わっているということがなく、県協会に回ってきていて先日関東予選に埼玉県協会がお手伝いするという状況が発生しています。

学生連盟があって、大学選手権のような大会を運営していれば自然と協会とのコミュニケーションも増えてお互いが納得した状態で大会を迎えることができるのですごく健全だと思います。

まずは学生連盟を復活させるのが良さそうな気がしてます。

ここで取り残されるのが会員の25%程度の社会人です。

そこについては「社会人連盟」を新設しておくと良いかと思います。社会人だけの大会というのはないので学生連盟のように大会運営を手伝ったりするということはないかもしれませんが、全日本選手権の運営やそれこそ大学選手権の運営のお手伝いをしても良いのかなと思っています。

学生連盟や社会人連盟を作ることのメリットは、協会と選手との間にパイプとしての組織ができることにあると思います。

東京都フライングディスク協会をモデルに

昨日の記事で東京都フライングディスク協会が来年2月から始める「東京都大学リーグ戦」について書きました。

参加フォームをクリックしてみると参加の条件として「1年生か2年生(無理なら学年不問)の運営スタッフを1名選出すること」というものがありました。

東京都フライングディスク協会としては東京都大学連盟を復活させようとしているという意図がはっきりと見えました。

運営スタッフなので、東京都大学リーグ戦の運営を選出された大学生運営スタッフ(学連スタッフ)と一緒になってイベントを完成させていこうとしているのだと思います。

学連スタッフを多く確保することができれば以前あったような「ウェルキャン」のような様々なイベントを企画しやすくなりますし、大学生から「こんなことやりたい」という意見を吸い上げることもできます。

東京都はチーム数も会員数も多いのでやりやすい場所であることはありますが、他の道府県でも東京都のように同じことから初めてみるのも1つかなと思いました。

各都道府県協会の下部組織として都道府県ごとの学生連盟や社会人連盟を作る。あまりチーム数がいない道府県もあるのでそこは近隣の県と一緒になって地区連盟を作る。

そうすると協会と選手間のダイレクトの不満は少なくなり、選手側の意見も途中の連盟や県協会でフィルターがかかるので協会の負担も少なくなるのではないかと思います。

組織図としては以下のような

日本フライングディスク協会全国学生連盟・社会人連盟
各地区フライングディスク協会連合
(地区予選同様にグルーピング)
各地区学生連盟・社会人連盟
各都道府県フライングディスク協会各都道府県学生連盟・社会人連盟
大学チーム・クラブチーム
選手学連スタッフ・社連スタッフ
(各チームから1名)

イメージとしてはこんな感じです。

ただ県によっては県協会が組織として機能していなかったり、大学チームがないor少ないこともあるので色々と改善していく余地はあると思っていますが考え方としてはこんなもんです。

まとめ

協会と選手間の溝の問題は過去長年にわたり続いている問題です。そして今後自分たちやその後輩たちがアルティメットを気持ち良くプレーできるかどうかに関わる問題です。

今日の案については、誰もが一度は考えたことのある案でありふれたものだと思っています。

今一度これからどうしていけばアルティメットの競技環境が良くなるのか、皆さんの考えるきっかけになればと幸いです。

というわけで今日はこの辺で。

ではまた。