チームが代替わりする時に決めること

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能勢 雷人

大阪体育大学BOUHSEARS(2007~2010)〜文化シヤッターBuzzBullets(2011~2022)〜Bustar
ポジション:ハンドラー
日本代表歴:2010WU23UC、2011,2015,AOUC、2012,2016,WUGC、2024WMUC
埼玉県フライングディスク協会事務局長
JFDA公認ゲームアドバイザー
U.C.ABLAZERS(ユースチーム)創設

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おはようございます、生まれた日の天気で名前が変わった雷人です。

今日は「代替わりする時に決めること」について自分の過去を思い出しながら解説していきます。

質問いただきました。

チームが新体制になって決めるべきことはなんですか。緊急事態宣言下で代替わりになるので、練習がないうちにできるだけ体制を整えたいと思っています。

こんな厳しい社会情勢の中でも、今やれることをしっかりとやっておくと言う素晴らしい考え方ですね。

当たり前の話もあると思うので、あてになるかわかりませんが質問に回答するような形で解説していきます。

少しでも新チームを作る際のヒントになれば幸いです。

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チームが代替わりする時に決めること

大学生は基本的に4年間で卒業となるため、チームは一年ごとにメンバーが変わり「代替わり」が行われます。

四年生が引退してチームが新しく代替わりする時に、多くのチームはチームでの決め事などを設定します。

そのまま今までのものを持ち越せる場合もあれば、新たに設定しなければならいこともあります。

このチームが代替わりするタイミングで何を決めておくべきなのかを解説していきます。

チームが代替わりする時に決めることは

  • キャプテンやリーダーなどの首脳陣を決める
  • 目標を決める
  • 目標に対するスモールステップを決める
  • 期間別で注力するポイントを決める
  • 直近1ヶ月〜3ヶ月で何を注力するか決める
  • チームの決め事(規律など)を決める

そんなところかと思います。

キャプテンやリーダーなどの首脳陣を決める

まずはチームを誰が引っ張っていくのかを決める必要があります。

キャプテン、副キャプテンだけでなく、オフェンスリーダー、ディフェンスリーダー、ゾーンリーダーなどそれぞれの組織を引っ張るリーダーも決められる場合は決めておきましょう。

キャプテンとリーダーは兼務する場合もありますが、人数がいて適任がいるようなら分けて、それぞれがそれぞれの役割に注力できる状況を作ると良いです。

キャプテンもやってチーム全体のことを考えて、オフェンスもディフェンスも考えてたらなかなかきついです。

キャプテンとリーダーの違いやキャプテンの役割については過去記事をご確認ください。

キャプテンとリーダーの違いとその役割

アルティメットにおけるキャプテンの役割

目標を決める

首脳陣を決めたら、チームの一番大きな目標を決めます。

例えば「大学選手権優勝」であったり「大学選手権本戦出場」というような大きな大会での結果を目標にすると良いです。

ちなみに私が大学生の頃は「大学選手権アベック優勝」という大学としての目標があったので、男子チームとしての目標は必然的に「大学選手権優勝」というものになりました。

また、現在バズでは「クラブ選手権優勝」という大きな目標に向かっています。

目標は具体的なものである必要があるので、できれば最終的な順位(例えば大学選手権ベスト8など)まで落とし込めるとなお良いです。

まずはチームとして向かうべき、最終目的地を決めましょう。

目標に対するスモールステップを決める

次に先ほどの一番大きな目標に対するスモールステップを決めていきます。

いきなり高い階段は登れないので、一番遠い最終目標から少しずつ手前の目標を決めていきます。

例えば「大学選手権優勝」を目標とするのであれば、その手前に「地区予選1位通過」があり「DUOベスト4」や「全日本選手権本戦出場・ベスト8」や「ドリームカップ・ベスト16」などと言ったように、その手前手前にある大会に対して目標を決めていきます。

最終目標を達成するためには、このラインは超えておかなければならないという目標を各大会で設定しておきます。

そうしておくことで、手前の目標が達成できたらそこまでのチーム作りは順調に行っている事がわかりますし、もし手前の目標でコケてしまってもその後軌道修正ができます

スモールステップである手前の目標を決めておけば、チームが順調に進んでいるのかそうじゃないのか判断する事ができるので必ず設定しておきましょう。

期間別で注力するポイントを決める

次にチームがスタートしてから目標の大会があるまでの時期を期間ごとに区切り、チームとして何に注力していくのか決めていきます。

例えば、新チーム発足後(代替わり後すぐ)2〜3ヶ月は「後輩育成」や「一年生の育成」をして、次の2〜3ヶ月はディフェンスの強化、次はオフェンスの強化、最後に各セットでの連携強化といったように各期間で何に注力してチーム力を高めていくか決めていきます。

もちろんシーズン中はいろんな事があるので、最初に決めていた事とずれる事がありますが、最終目標に到達するには「これはクリアしておきたいよね」ということはしっかりと決めておきましょう。

各種大会などで、その強化したポイントを試せる場面があればフィードバックもしやすく次のステップに進みやすくなります。

コツとしては「目標から逆算すること」なので、最終目標としている大きな大会から考えて、その1ヶ月前は何をして、それをするためにはその前の2ヶ月何をして、というように目標とするところから手前手前へと逆算していく事がポイントとなります。

直近1ヶ月〜3ヶ月で何を注力するか決める

最終目標から逆算してやるべきことを決めていったら、直近の1〜3ヶ月でやるべき事が自然と決まってきます。

そこで何に注力してチーム練習を行う事が決められるので、それをさらに細分化していくと直近1ヶ月、2週間、1週間とやる事が決まっていきます。

そうするとやがて、「明日」や「今日」に到達するので、「今日、いまやるべき事」が自然と決まってきます

「今日」や「いま」の積み重ねでしか「未来」はやってこないので、ここまで細分化して何をするべきか決めておくと良いです。

そうすれば自然と今日のチーム練習や次のチーム練習で何をするか決まってきます。

もちろんその日の練習を終えたり、1ヶ月間の練習が経過しても「成長してるのかな」という疑問が出てくることはありますが、その時はまだ目標も遠い位置にあるのでわかりません。

その確認作業をするために「手前の目標(スモールステップ)」を決めておく必要があります。

スモールステップが達成できなかった場合はチームの方針を修正したり、練習内容を見直す事ができるので、そのためにも小さな目標は設定しておく必要があるのです。

チームの決め事(規律など)を決める

補足的な話になりますが、チームのルールを決めておくことも大事かと思います。

例えば「練習に遅刻しない」とか「休む時は休み、やる時はやる」とか「学校内で食べ歩きをしない」(母校にありました)といったものです。

可能な限り「目標達成するために必要な決め事」である事が望ましいです。

決め事を作ると破りたくなるのが人間の性ですが、そんなチームで決めたことも守れないような人が、チームの目標に対して頑張れるはずはありません。

特にコートの中での決め事もそうですが、コートの外(大学構内での過ごし方)などでも決め事を作っておきましょう。

外からどう見られるかは意外と重要で大学内で「アルティメット部の連中は・・・」というマイナスの情報が回ってしまうと「応援してくれる人」は減ってしまいます。

そんなことはどうでも良いと思うチームであれば別ですが、ある程度高い目標を目指すチームであるなら、コート外での行動についてもチームにマイナス影響をもたらすような行動については決め事を作って無くしていったほうがチームにとってはプラスになります。

チームの決め事は時に面倒なこともあるかもしれませんが、決めておいた方が良い事が多いので代替わりのタイミングで見直してみましょう。

まとめ

まとめると、「チームが代替わりする時に決めることは、首脳陣と一番大きな目標をまずは決めてそこから逆算してスモールステップを決めて、逆算し続けて直近にやることを決める。ついでにチームルールも見直す」という感じです。

今日の記事に関連するオススメの本としては「もしドラ」です。もしドラを読んだ後に記事も書いていたのでこちらの記事も参考にしてみてください。

大学チームは一年で大きくメンバーが変わってしまい、代替わりが毎年あり大変なことも多いですが、最高学年では自分たちの思うようにチームつくりが出来るという楽しみもあります。

悔いのない大学アルティメットライフにするためにも納得のいく話し合いを重ねて欲しいです。

まだまだ先行きも見えずらく目標を立てるに立てにくい状況ではありますが、もうその時はその時です。

いつ大会が行われても大丈夫なように自分たちに出来る最大の努力と準備をして、1日1日を過ごしていきたいものです。

というわけで今日はこの辺で。

ではまた。