こんばんは、バズバレッツの能勢です。
お盆真っ定中ですが、明日は台風の影響で各交通機関の乱れがあるようですね。帰省された方はお気をつけて。
さて、今日はオフェンスの形の一つである「サイドスタック」について書いていきます。
質問いただきました。
サイドスタックの利点とは何ですか?
利点とは何ですか?という質問ですが、そもそもサイドスタックはどういうものかというところも含めて説明していきます。
サイドスタックとは?
そもそもサイドスタックとはどういうものかわからないという方もいるかと思います。
恥ずかしながら、私も社会人になるまで知りませんでした。
サイドスタックとは、「バーティカルスタックのように縦一列に並ぶ陣形をコートの片側に寄せて、空いているもう片方のスペースを使って攻める陣形の事」を言います。
図で見ると上記のようになります。左にスタックを寄せた場合だと、右に大きなスペースが空くのでそのスペースで攻めます。
どちらに寄せるかは、メンバーの得意なスローがサイドの人が多ければ上の図のように左寄せ、バック派が多ければ右寄せといったように入っているメンバーによって変えるのが良いでしょう。
リスクを負わないように工夫するのであれば、相手のトラップを見てスローがオープンのスローになるようにスタックの位置を変えるのが良いような気がします。
(上の図の状態でバックトラップをされた場合、スペースに投げ込むには「バックのインサイド」か「サイドの裏」のパスが必要で難易度が上がるからです。)
要は「片方のスペースを空けてそのスペースで攻める」のがサイドスタックです。
サイドスタックのメリットとは?
質問にあるようにサイドスタックのメリットを考えてみます。
わざわざ片側に寄せる必要があるのか?寄せた事でどういうことが起こるか考えてみましょう。
攻める場所がはっきりする
片側にスタックを寄せることでオフェンスとしては攻めるスペースがはっきりするのでオフェンスをわかりやすくすることができます。
真ん中にスタックを作った場合、左右両方に使えるスペースがあるのでどちらで攻めるか迷いが出る可能性があります。
その面サイドスタックの場合は片側で攻めるということがはっきりしているのでそこに対してレシーバーが勝負することができますし、スローワーもレシーバーを見続けることができます。
逆に言うと守られやすいということにもなりかねないですが・・・ディフェンスについてはまた後日。
少ないパスの本数で得点を狙える
攻めるスペースがはっきりしているので、上手く機能すれば長いゲインでパスを受けることが出来るため、1〜3本ぐらいのパスで得点することができます。
7人全員がオフェンスをできなくても得点を取れる可能性があるということですね。
レシーバーは1対1を仕掛けた際になるべくゲインが出るようにレシーブするよう心がけましょう。
サイドスタックの攻め方
メリットがわかったところで攻め方を考えてみます。
攻め方と言っても空いたスペースを使って攻め続けるだけです。
まずはエースプレイヤーが空いたスペースに1対1を仕掛けます。
相手DFのつき方にもよりますが、極力ゲインを取れるように勝負します。
一番はシュートレシーブを狙います。マーカーに奥を警戒されているのであればカットバックしてロングゲインで貰います。最初からDFが奥に警戒している場合は簡単にミートで貰うのもありです。
奥に行ってシュートを狙えなかった場合、スタックに戻りスペースを次の人に空けます。
そして次のプレーを⑤や⑥が勝負を仕掛けていきます。
基本的にはこの繰り返しになります。
ディスクが真ん中に行った場合
サイドスタックをやっていくと「展開(スイング)はどうするか?」という疑問にぶつかります。
基本的には空いているスペースで攻め続けるオフェンスなので「スイングはしない」という結論に至ります。
なのでミドルの攻め手を欠いて、真ん中にディスクを戻しても再度空けているスペースを狙います。
①は②に投げた後はリターンパスをもらうか、ダンプ側に行ってスペースをあけるか、小ボンバーして”タカサキ”を狙うのがゲインが取れて前も向けるプレーなので一番狙いたいプレーですね。
”タカサキ”がわからない方はアルティメット用語辞典へ
せっかく広大なスペースが空いているので狙っていきましょう。
スイングしちゃった場合
それでも逆サイドまでスイングしちゃった場合はどうしましょう。
一つ目はスイングして再度攻めたい方向にディスクを戻す。本来自分たちが攻めたいスペースの方に持っていきます。
二つ目の方法としては、ミドルが”さざなみ”をしてディスクのある方のスペースを空けます。
このやり方はアメリカ人がよくやっているかなという印象です。アメリカ人はスペースの空け方や使い方がかなり上手いです。
とはいえ臨機応変にこのプレーをするのは結構難しいです。。。
”さざなみ”がわからない方はアルティメット用語辞典へ
まとめ
以上サイドスタックのオフェンスについて書いていきました。
オフェンススタイルについては各チームの伝統であったり、その時いるメンバーでの最適解を見つけるべきなので「これが正解」というものはありません。
しかし知っているということはディフェンスする際にも強みになるので、自分達がやらないにしても”サイドスタックにはこういう狙いがあるのだな”と理解しておきましょう。
重要なことは
「自分たちで話し合い、自分達なりのオフェンスを考えること」
です。
アルティメットはコミュニケーションスポーツなので、いっぱい話し合いましょう。
自分達がわかっていて、相手に知られていない事は必ず通用します。
それではまた。