アルティメットのスローの飛距離を伸ばすために鍛えるべき筋肉5選

基礎練習
この記事を書いた人
能勢 雷人

大阪体育大学BOUHSEARS(2007~2010)〜文化シヤッターBuzzBullets(2011~2022)〜Bustar
ポジション:ハンドラー
日本代表歴:2010WU23UC、2011,2015,AOUC、2012,2016,WUGC、2024WMUC
埼玉県フライングディスク協会事務局長
JFDA公認ゲームアドバイザー
U.C.ABLAZERS(ユースチーム)創設

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こんにちは、最近仕事場のイスをバランスボールにしてみたけど思いの外しんどくて、フルタイムでバランスボールは無理と感じているバズバレッツの雷人です。

今日は「スローの飛距離を伸ばすために鍛えるべき筋肉5選」というテーマで書いていきます。

質問いただきました。

自分はスローのレンジを伸ばすため、スロー練の他に筋トレをしています。スローのレンジを伸ばすために鍛えた方が良い筋肉があれば教えていただきたいです。

スローのレンジ(飛距離)を伸ばすにはどこを鍛えればいいのかって話ですね。

どうせなら遠くまで投げられるようになりたいというのは、多くのアルティメットプレイヤーが考えることです。

今日は自分なりにここを鍛えたら飛距離が伸びそうというところをいくつかピックアップしてみたいと思います。

検証したり実際にやったわけではないので、飛距離が伸びなくてもノークレームでお願いします。

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スローの飛距離を伸ばすために鍛えるべき筋肉5選

アルティメットのスローの飛距離を伸ばしたいというのは、アルティメットを始めたころにみんな考えることだと思います。

私自身体育大学出身なので、どこを鍛えればスローの飛距離が伸びそうかなんとなく想像がついています。

しかし個人的には、スローの飛距離は足の速さ、速いボールを投げられる能力などといったような、持って生まれたセンス的なものもあるのかなと思っています。

実際体も小さく筋力もそこまでなさそうな人や、小学生や中学生でも飛距離が出る人は出ます。

そういったことを踏まえた上で筋力トレーニングで伸ばせるとしたらどこを鍛えれば良いかを考えてみました。

スローの飛距離を伸ばすために鍛えるべき筋肉は

  • 前腕筋
  • 深指屈筋・浅指屈筋
  • 広背筋
  • 大胸筋
  • 腹斜筋

となります。

それぞれ解説していきます。

飛距離を伸ばすことが本質ではない

まず本題に入る前に、私個人が思っている前提として陣取りゲームという特性のあるアルティメットにおいて飛距離を伸ばすことは大事なことではありますが本質的ではないと思っています。

確かにアルティメットの競技性において少ない本数のパスでゴールを目指す方が良いのは明らかです。

ですが、飛距離が伸びたからといってパスが通るかどうかというのは別問題です。

アルティメットにおいて最も大事なことは「パスを繋げる」ということです。

飛距離が伸びても、シュートの精度が悪くなっていたら本末転倒です。

あくまでも私の主張としては「スローのレンジを伸ばすことよりも自分が投げられる飛距離でレシーバーに走ってもらうようにコミュニケーションを重ねシュート精度を上げることの方が大事」ということを大前提とさせてください。

関連記事「シュート精度を高める方法・レシーバーとの修正を行う」「そもそもどんなコミュニケーションを取れば良いの?

それを踏まえた上で筋肉シリーズ行ってみたいと思います。

飛距離を伸ばすために鍛えるべき筋肉その① 前腕筋

まず最初は「前腕筋」です。(手首から肘までの筋肉群。細かく言うと10ぐらいあります。)

スロー(投げ方)の解説記事でも書いたのですが、個人的にスローで大事なのは「スナップ」だと思います。

スナップとは、「手首を捻って効かせる力」のことを言います。

このスナップを鍛えるには、前腕筋を鍛えると良いです。

具体的に言うと、ベンチに前腕部を乗せて、手首から先をベンチの外に出しダンベルかバーベルを持って、ひたすら手首の屈曲伸展を繰り返します。

最初手のひらが上の状態(懸垂や逆上がりで言う逆手?)で繰り返し、疲れてきたら今度は手の甲を上(順手)にして同じ動作をして、疲れたらまた逆にしてと言う感じで追い込むと良いです。

前腕部がパンパンに膨れ上がってパンプアップしていたらOKです笑。

飛距離を伸ばすために鍛えるべき筋肉その② 深指屈筋・浅指屈筋

次に「深指屈筋・浅指屈筋」です。

初めて聞いたと言う方も多いと思いますが、体育大卒の私もここで初めて知りました。

簡単に言うと「指を動かす筋肉」だと思っていただいて大丈夫です。「指力」って言葉もあるみたいですね。

何かをつまんだり握ったりするときに使われる筋肉です。スローは体全体を使いながら最終的にはスナップを使って、最後のリリースは指になります。ここの最後の砦である「指力」を鍛えると良いです。

手をブランと下にした状態でダンベルの端っこ(いわゆる細い棒のところではなく両サイドの丸いやつ)を指で掴みます。

そこからダンベルを落下させないように気をつけながら一瞬離す⇨掴むを繰り返します。

もう1つは下向きでダンベルを掴んだまま、手首を回旋(あってるかな・・パチンコの回すやつとかガチャガチャの回すやつとかドアノブ回すみたいな感じ)させます。

足にダンベルを落としてしまわないように十分気をつけてください。

飛距離を伸ばすために鍛えるべき筋肉その③ 広背筋

次はメジャーどころの「広背筋」です。

特にバックハンドの距離を伸ばしたい場合はここが大事な気がします。

腕全体を引っ張る時に必要な大筋群なので鍛えておいて損はないでしょう。

鍛えるにはラットプルやローローなどがありますが、マシンよりはフリーウエイトでやる方がより実戦の動きに近づけられるので、ダンベルを使ってワンハンドローイングをやるのがいいかなと思います。

飛距離を伸ばすために鍛えるべき筋肉その④ 大胸筋

次はみなさんお待ちかねの「大胸筋」です。

憧れの胸筋はサイドスローの飛距離を伸ばすことにも使えそうです。

スローを伸ばすためのトレーニングとしては胸筋を鍛えるど真ん中の「ベンチプレス」よりは「ダンベルフライ」の方がより実際の動きに近い状態で鍛えられるので良いと思います。

ベンチプレスがダメって言うわけではないですし、ダンベルフライとは少し効かせる筋肉が違うので両方やっておくと良いですね。個人的にはダンベルプレスとダンベルフライの組み合わせが好みです。

飛距離を伸ばすために鍛えるべき筋肉その⑤ 腹斜筋

最後に男子の憧れ筋肉上位の「腹斜筋」です。シックスパックのサイドの斜めに走るあの漫画でよく見るスジのやつです。(それは外腹斜筋。内腹斜筋もあります。)

バックスローにしてもサイドスローにしても上半身の捻りの動作は若干あります。踏み込んだりすることを除けば、長い距離のスロー動作はこの上半身のわずかな捻りの動作から始まります。

上半身の捻り⇨肩⇨上腕⇨前腕⇨スナップ⇨指と言う感じで連動してスロー動作に繋がります。

その発生点である筋肉が外腹斜筋になるので、シンプルにツイストの腹筋をしたりサイドクランチなど体幹トレーニングを絡めてやるのが良いでしょう。

体幹はスポーツのどの動作においても重要な筋力になるので、スローの飛距離とか差し置いても鍛えておくべきところになります。

まとめ

スローの飛距離を伸ばすために鍛えるべき筋肉は、前腕筋・深指屈筋・浅指屈筋・広背筋・大胸筋・腹斜筋となります。

もちろん質問者さんが言うようにレンジを伸ばすためには「スロー練習」も欠かせません。筋トレだけやってても実際に筋力を上手に使う能力がアップしなければ飛距離は伸びないと思います。

しかも、実際にスローの飛距離を測ることはそんなにしないと思うので実感として飛距離が伸びたと思うことはあまりないかもしれません。

また、アルティメットには投げる以外にも、走る・跳ぶ・捕るなど様々な運動要素があるので、体全体の筋トレをする必要があると言うことは忘れてはいけません。

先述しましたが飛距離が伸びたからといってシュートが通るようになるわけではないですし、もっと大事なのは自分の投げられる距離でレシーバーに走ってもらうことです。(飛距離を伸ばす筋トレが意味ないといっているわけではないですよ)

チームスポーツでありコミュニケーションスポーツであるアルティメットでは、個人の能力をあげることも大事ですが、それらを掛け合わせることがもっと大事です。

というわけで日々のトレーニング頑張りましょう。

ではまた。