こんばんは、バズバレッツの能勢です。
なんだか明日雪が降るとか降らないとか・・・。
チームのセレクション合宿なので心配です。寒いのは苦手です。
さて、今日は「ダンプパス」について解説していきます。
以下質問をいただきました。
海外のチームでディスクより低い位置にダンプ待ってる人がいることがありますが、メリットとデメリットを教えてください。
自分の思う範囲でのメリットとデメリットを解説していきます。
ダンプパスとは?
ダンプパスとは昨日の記事でも説明しましたが、スローワーの攻め方向に対して、後方のスペースの事を言います。(昨日の記事「スペースの呼び名(オープン・インサイド・裏)について解説」)
「ダンプ」には投げ下ろす・放り出すといったような意味があります。
ダンプカーの荷台から傾斜をつけて荷物を放り出すのでそれがイメージしやすいですね。
ダンプパスのメリット
ダンプパスのメリットは以下の考えられます。
- カウントをリセットできる
- スペースを空けている動きでもある
- ダンプに下げることで前方にスペースができる
それぞれ解説していきます。
カウントをリセットできる
まず一つ目のメリットはストーリングカウントをダンプパスを繋ぐことでリセットできるというところです。
基本的にスローワーの近い位置で待つことが多いダンプパスはセーフティにパスを行える可能性が高いです。(攻め方向とは逆方向なのでディフェンスがしっかりついてこないことがある。)
そうすることでスローワーはハイカウントまで、前方のパスを狙うことができ、ブレイクスローなどスルーザマーカーを狙うことができます。
ダンプパスには”最終的な逃げ道”としての役割があります。
スペースを空けている動きでもある
2つ目のメリットとしては、ダンプにポジションを取ることで前方のポジションにスペースを与えることができます。
特に短いパスを出した後などに前方へポジションを上げていくと、そのスペースを潰してしまい前方へのパスが出にくくなります。
パスを出した後の上がりすぎも良くない時もあるという事を覚えておきましょう。
スペースについては別記事でもご確認ください「スペースあけについて」
ダンプに下げることで前方にスペースができる
3つ目のメリットは、逆転の発想です。
ダンプパスを出すことで、前方に投げるスペースが生まれるというメリットがあります。
攻める方向に対して前方にスペースがない場合、一度ダンプ(後方)へパスすることで、ダンプをもらった選手から見れば、前にスペースができる事になります。
図のようにダンプパスを受けた後は、ディスクを下げた分、前方に投げるスペースが生まれます。
ダンプパスのデメリット
それでは逆にダンプパスのデメリットを考えてみましょう。
考えられるデメリットは以下の通りです。
- ミスすると速攻される
- 最後の砦を崩された時に詰む
- そもそも攻める方向ではない
それぞれ解説していきます。
ミスすると速攻される
ダンプパスをミスすると大ピンチになります。
ダンプ方向は相手ディフェンスにとってはターンオーバー後オフェンスする方向になるので、ダンプパスをミスしてしまうと、速攻されるリスクが非常に高まります。
ハンドラーでのミスは相手にとって前方に広大なスペースがあるため、速攻がしやすい状況になります。(関連記事「速攻やカウンターを狙う時に気をつける事」
最後の砦を崩された時に詰む
ダンプパスは最終的なオフェンスの逃げ道として残している場合、ハイカウントでダンプのレシーバーにタイトなディフェンスをされてしまうとパスが出なくなり、逃場を失ってしまいます。
これを振り切ったり逃げるスローが投げられなかった場合、10カウントになってしまいターンオーバーになる可能性が高まります。
ダンプのレシーバーがタイトにつかれた場合でも、状況を打開できるように準備しておくことが重要です。
そもそも攻める方向ではない
そもそもダンプは攻める方向ではありません。
前にパスを投げて進めて行くスポーツなのでしっかりと前を向いたプレーを心がけましょう。
ダンプパスのみで終わらせないこと
メリットやデメリットは分かったと思いますが、ダンプパスには重要な事項があります。
それは「ダンプパスのみで終わらせないこと」です。
要は、ダンプは攻め方向に対する後方なのでディスクの位置は下がっています。
アルティメットは陣取りゲームなので、前に前に攻めるスポーツです。
後ろに下げたら、必ず次のプレーで前に進めましょう。
いくつか例を紹介します。
ダンプからの小ボンバー
一度ダンプに落としてから、投げた人がそのまま小ボンバーを狙います。
この動画の28:35から吉川選手#12と田中選手#2のプレーはお手本になりますので確認しておきましょう。(上からのリプレイがすごく見やすい)
一応図解も入れておきます。
バックトラップとサイドトラップが違うだけで動画と同じプレーです。
③の位置にいる選手の動きも重要と言えます。
ダンプ(ドロ)からの裏展開
ダンプの後に裏展開を狙うパターン。
エンド前で使えば簡単に得点できるケースがある。(大学時代同期のキャプテンが考えたセットプレー「果汁グミ」はこれでした笑。)
ダンプからのワンツー
主にオープン側のダンプパスを出した時によくあるプレーです。
ダンプに落とした選手がそのままワンツーパスをもらいに行くパターンです。
まとめ
ダンプパスもうまく有効活用すれば良い選択肢にはなりますが、第一の選択肢に持ってくるものではありません。
繰り返しますが、アルティメットは陣取りゲームであり、前に前にディスクをパスして進めて行くスポーツです。
後ろに投げてターンオーバーなんて起きたら大変な事になります。しっかりと前に進めるスローを練習しましょう。
ディスクを持ったら「まずはシュート」〜「手前のミート」〜「しょうがないから横」といったように目線を持って行くようにしましょう。
シュート1本で点が取れるならそれが一番です。
それでは、今後も前を向いて頑張りましょう。
明日からセレクション合宿頑張ります。
ほな、また。