チームメイトに比べ自分だけ成長していないと悩んだ時に読んでください

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この記事を書いた人
能勢 雷人

大阪体育大学BOUHSEARS(2007~2010)〜文化シヤッターBuzzBullets(2011~2022)〜Bustar
ポジション:ハンドラー
日本代表歴:2010WU23UC、2011,2015,AOUC、2012,2016,WUGC、2024WMUC
埼玉県フライングディスク協会事務局長
JFDA公認ゲームアドバイザー
U.C.ABLAZERS(ユースチーム)創設

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こんにちは、本日予定していたワクチン接種をキャンセルし、大会後まで延期したバズバレッツの雷人です。

先日の記事でも色々意見させていただきました。賛否あるかもしれないことですが、直前の練習に影響が出ても嫌だし虚偽報告だけは自分のモラル感としては出来ないと思ったのでそう言った判断にしました。もっと前からこの事実(副反応で熱が出たら大会に出れない)がわかっていれば各選手が取れた対応は変わっていたでしょうね。

さて、今日の本題ですが「チームメイトに比べ自分だけ成長していないと悩んだ時に読んでください」というテーマで書いていきます。

質問いただきました。

大学2年の男子です。アルティメットは大学から始めたのですが、最近周りの人の成長ばかりが目立ち、自分が成長できているという感覚がなく、焦っています。能勢さんもアルティメット人生の中でこのような状態になったことはありますか?もしあれば、どのようにしてこの状態から脱却したのかや、このような状態の時にすべきことを教えていただきたいです。

アルティメットに限らず、どんな他のスポーツでも考えられることですし、スポーツ以外の勉強や、さらには社会人になってからの仕事でも当てはまる内容だと思っています。

どちらかというと人生観の話なのかもしれませんが、今日はこのテーマについて私が考えることを解説してきます。

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チームメイトに比べ自分だけ成長していないと悩んだ時に読んでください

質問者さんの悩みは、多くのアルティメット経験者が陥る話だと感じています。なぜならほとんどのアルティメット競技者が大学というステージから初心者としてスタートしているからです。

「よーいドン!」で同期数人で一斉にスタートしたはずなのに、気づけば「あれ?自分、最後尾にいるかも」と思うことは少なくないはずです。

ポジティブな人もいればネガティブな人もいて、特にネガティブに捉えてしまう人は仮に周りの評価がそうでなくても、自分に対して劣等感を感じてしまうこともあるとも思います。

自分自身もバズに入った同期で今も続けている同期連中は、足が速くて、ダイブカットできて、いわゆる身体能力オバケ的な奴ばかりで、劣等感を感じる場面は多々ありました。

そんな中、身体能力が劣っていても、彼らより足が速くなくてもここまでやってきました。

質問者さんのような悩みを持っている人や私のように周囲に対する劣等感を感じている人が、どんな風にその場を乗り越えて行けば良いのか自分なりに考えてみました。

対処法としては以下のことが考えられます。

  • 学習曲線を理解する
  • 過去の自分と比べる
  • 自分の方が優れている部分を探す
  • ライバルより努力する

ぶっちゃけ私も根っからの体育会系なので、本質的ではないかもしれませんがこの辺が大事かと思っています。

それぞれ解説していきます。

学習曲線を理解する

まずはタイトルにもありますが「学習曲線」がどのような動きをするかをご存知でしょうか?学校教育でもどこかで習っているはずなので(多分)、見たことはあると思います。

横軸が時間で縦軸がスキル・運動能力・学力だったりします。

学習曲線は「曲線」と言われる通りで、右上に向かってまっすぐ伸びて行くのではなく、ゆっくりと波打ちながら右上に向かっていきます。(見たことない人は「学習曲線」でググってください)

この曲線の中でも、今まで出来ていたことができなくなってしまう(曲線が右下に下がってしまう)ことを「スランプ」と呼び、成長が止まってしまうことを「プラトー」と呼びます。

周りの人の方が成長しているように見える原因として、自分自身がこの「プラトー」の時期に入っている可能性があるということを理解しておきましょう。

また、当たり前ですが人によってこの学習曲線は全く違う動きをします。

運動能力や頭の良さ、理解の早さや努力量によって大きく振れ幅は変わってきますので、他人と比べるというのはいかにナンセンスかがわかると思います。

過去の自分と比べる

とはいえ、同期には負けたくないし、同期の中で勝ち抜かないと試合に出れないこともわかります。

もちろん周りが成長していて自分が成長していないと焦る気持ちがあることもわかりますが、大事なことは「過去の自分と比べる」ことです。

「昨日、先週、先月、3ヶ月前できなかったことが今日できるようになったか」「今日の自分から見て1週間前の自分はどうか」この辺を考えてみてください。

正しい努力をしていれば絶対に良くなっているはずです。

周囲のライバルを含めて相対的に見ると自分の成長に気づけないですが、自分自身と向き合ってみると意外とできるようになっていることは多いかもしれません。

逆に過去の自分と比べても対して変わってないと思うようであれば、努力の仕方が間違っているか、成長するほどの大した努力をしていないということも考えられます。

自分の方が優れている部分を探す

でもなんだかんだ同期やライバルには負けたくないのがスポーツマンですし、その気持ちがなければ人は強くならないと思います。

私がバズに入ってから意識したことは「自分の方が優れている部分を探す」ことでした。

運動能力オバケに囲まれて入団したので劣等感はありましたが、何がこいつらに勝てるのかを考えました。運動能力で戦っても勝てないことは明確だったので、勝てる部分を伸ばしていくように意識しました。

オバケ達とはポジションが違うことがあったり、スロー力やゾーン系のディフェンスでは負けないというところがあったので自分は自分なりの場所で戦うことができました。

周りよりも劣っていると感じるのであればその中で「何なら勝てるのか」を考え、もし全てにおいて負けていると思うのであれば「何なら追い抜けそうか」を考えそこに集中して努力するやり方も1つではないかと思います。

幸いアルティメットはいろんな運動要素があり、活躍の仕方はたくさんあります。

シュートを打つのか、スルーザマーカーで有効的なパスを出すのか、ちょこまか走り回ってパスを繋ぐのか、絶対的なレシーバーになるのか、スローオフを投げるのか、ダイブカットをするのか、絶対キャッチミスをしないのか、どんなポジションでもこなせるようになるのか、ディフェンスのスペシャリストになるのか、ポーチカットを磨くのか、誰よりも正確なオープンのパスをレシーバーの取りやすいところに投げるのか、スペース空けに徹するのか、パッと思いつくだけでもアルティメットにはこれだけ色んな必要な能力があります。

どうでしょう。

全部負けてますか?どれなら勝てそうですか?

ライバルより努力する

あとはやっぱりシンプルに「ライバルより努力する」ということです。

ライバルより努力もしてないのに「同期より成長できている気がしないんです」というのは悩みでもなんでもなく、ただの怠慢です。

ライバルよりも早く練習場所に行ってスロー練習をしたり、練習以外の時間で走り込みや筋トレをしたりアルティメットの動画を見たり、やれることなんて山ほどあります。

「努力」というのは他人に見えないんです。チームメイトが見ている場所でやっている努力は努力とカウントしない方がいいです。

誰も見ていないところでしている努力を人は「努力」と呼ぶそうです。(知らんけど誰か言ってた気がします)

自分の成長は自分では見えない

補足としては自分の成長というのは自分で見ることはなかなかできません。

先ほど「過去の自分と比べよう」という話をしましたが、自分軸でみると評価がブレたりどうしても厳しい評価をしてしまいがちです。日本人は自分のことを過小評価することが多いのも事実です。

なので先輩や同期に聞いてみるのもひとつかもしれません。恥ずかしいかもしれませんが「何が成長してると思いますか?自分じゃちょっとわからなくて」と聞いてみると良いかもですね。

意外と先輩やチームメイトは自分のことを見てくれています。先輩は後輩の成長に気づいてくれているものです。

せっかくのチームスポーツなので周りに聞いてみるのも1つの解決策になるかもしれません。

まとめ

というわけで、もしも自分だけ成長していないかもと悩んだら以下のことを考えてみてください。

  • 学習曲線を理解する
  • 過去の自分と比べる
  • 自分の方が優れている部分を探す
  • ライバルより努力する

自分の現在地ややるべきことがわかったらあとは行動に移していくだけです。

自分がチームの中でどんなことをしたいのか、何を成し遂げたいのか、なんの役割で貢献したいのか、もう一度考え直して目標を持って行動に変えて行きましょう。

大学2〜3年生の時期はだんだんとアルティメットの戦術理解や動きの理解が深まっていく時期です。

人の見えない場所で努力して、ポジションを勝ち取り試合で勝てばもっと楽しくなります。

頑張りましょう。

自分も頑張ります。

今日できる最大限の努力をしよう

いつしかのミーティングでバズのOB阿部洋平さんから頂いたありがたいお言葉

というわけで今日はこの辺で。

ではまた。