おはようございます。バズバレッツの雷人です。
今年も残す土日が残りわずかになってきました。モチベーションの維持が難しい状況ではありますが、悔いの無いように過ごしたいものです。
本日は「アルティメットにおけるディフェンスの鉄則〜スローワーとマーカー両方見よ〜」というテーマです。
昨日「アルティメットのマンツーマンディフェンスでオフェンスのカットに釣られない方法」という内容で記事を書きましたが、そことも関連する内容となります。
質問いただきました。
スローワーを見ながらディフェンスすることができません。どうしてもマーカーかスローワーの一方しか見れません。どうしたら良いでしょうか?
この悩みはアルティメットを始めて間もない人はみんな抱えている悩みだと思います。
今日の記事を読む事で、金魚のフンから脱することができるようになります。
ディフェンスの基本中の基本になるので、ぜひ理解を深めて実戦で試してみてください。
アルティメットにおけるディフェンスの鉄則〜スローワーとマーカー両方見よ〜
ディフェンスにおいて個人的に最も重要だと思うのが本日の内容である「スローワーとマーカーを両方見える位置で守る」ことです。
これが出来るとできないでは大きくディフェンス力に差ができると思っています。
もちろん基礎的なポジショニングやケースバイケースな場面もありますが、基本的なディフェンスのポジショニングとしては「スローワーとマーカー両方見えるポジション」が基本になります。(チームの決め事などで変わることもあります。)
ハンドラー、ミドルどちらの場合でも同じです。
過去記事「マンツーマンディフェンスの基本・ミドル編」や「マンツーマンディフェンスの基本・ハンドラー編」のマンツーマンの基本でも触れていますし、「ディンフェンス時にマーカーとの距離が離れていても守れる理由」でも少し触れていますが、今日は「スローワーとマーカー両方見る」ことにフォーカスして書いていきます。
質問者さんのようにどちらか一方しか見れない状況では、なかなか思うようにディフェンスをすることができないので解説して行きます。
スローワーを見るべき理由
まずスローワーを見るべき理由について確認していきます。
アルティメットのディフェンスにおいてスローワーを見なければいけない理由は、当たり前の話ですが「スローワーが自分のマーカーにパスを出そうとしているかどうか確認するため」です。
スローワーを見ていれば、スローワーがどこを見ているのか確認することができるので、自分のマーカーにパスを出そうするタイミングがわかります。
ミドルのディフェンスをしている時、スローワーがハンドラーを見ているのに自分のマーカーにいきなりパスが飛んでくることはありません。
ミドルに投げる時はミドルの方に目線を送って、それから構えて、投げるという動作になります。(ややこしいのでノールックは考えてません。)
「ディンフェンス時にマーカーとの距離が離れていても守れる理由」より引用。
スローワーが見えていないとどうなるか
では逆にスローワーが見えていないとどうなるかを考えてみます。
スローワーを見えていない状況(マーカーだけしか見えていない状況)だと、マーカーが走り出したら全てについて行く形になってしまいます。
これがいわゆる「金魚のフン」状態です。
スローワーが見えないとパスが飛んでくるタイミングも見えないので、ディフェンスとしてはかなり後手になってしまいます。
アルティメットはオフェンス有利で先手を打てるので、ディフェンスは後手になりやすいスポーツです。その中でさらにスローワーが見えていないと後手後手になってしまいます。
全て後追いで何でもかんでも追いかけていると、体力は削られるしオフェンスには自由にパスをもらわれるし良いことは一つもありません。
スローワーとマーカーが見えるポジション
スローワーとマーカーを見えるポジションが大事なことはわかっているけど最初はそれができなくて苦労します。
誰もがいきなりできることではありません。競技性として似ているサッカーやバスケをやっていた人は感覚的なものがあり理解が早いかもしれませんが、私のように野球や水泳といったアルティメットの競技性とはかけ離れたスポーツをやっていた人からすると何が何だかわかりません。
スローワーとマーカーが見えるポジションは個人的には以下のポジションになります。(人によって違うので色んな人に聞いてみてください。)
ミドルの場合はオープンの奥が一番やられてはいけない場所なので、基本的にはスローワーと自分との間に自分のマーカーを置くようにしてマーカーより後ろにポジションを取ります。
ハンドラーの場合は、上がられたくないのでオープンに追いやれるポジションを取ります。
いずれの場合もこれはあくまでも個人的な基本のポジションであって、チームの決め事などでそのポジションは変わりますし、人によっても違います。
足の速さや勝負できるポイントは人それぞれなのでみんな違います。
いつも同じように守るのではなく、色々なポジションを試しながら自分のやりやすいポジションを見つけてください。
視野の割合は9:1から7:3
マーカーとスローワーをどのぐらいの比率で見ているかというと私の場合はミドルで守る時は「スローワー9:1マーカー」から「スローワー7:3マーカー」、ハンドラーの時は「スローワー5:5マーカー」です。ハンドラーでハイカウントになったり、上がらせても良いという戦術の場合は「スローワー0:10マーカー」になったりします。
幅があるのはチームの決め事や状況によって変わるからです。
何れにしても特にミドルで守る時はスローワーをメインで見ています。
基本的にはスローワーをしっかり見て、視野の中にマーカーがいる状態を常に作るように意識しています。
良いポジションを先取りする
しかし、先述したようにディフェンスは後手になることが多いので、いかに早く「良いポジション」を取れるかが大事になってきます。
オフェンスもバカじゃないので動いてきます。
マーカーに動かれた状態でも「良いポジション」を先取りすることでディフェンスとしての準備をしておきます。
これがいわゆる「ポジションチェンジ」や「張り替え」と言われる動きになります。
オフェンスが動くよりも先にポジションチェンジすることを常に意識してディフェンスしましょう。
スローワーを見れるようになると余裕ができる
先に良いポジションが取れるようになったら、スローワーを見ながらマーカーと勝負できるので余裕ができてきます。
追いかけなくても良いところを追いかけなくなったりするので、体力の消耗も格段に減ります。
また慣れが出てくると、他のディフェンスのフォローをしたり、ポーチカットしに行ったり、周りの味方に声をかけられるようになります。
何よりもストーリングに対して守って欲しい場所を指示することができるようになります。
1人で全てを守ることはできないので、うまく味方と連携して守るようにしましょう。
アルティメットのディフェンスは分業制です。
百聞は一見に如かず
とは行っても常に「良いポジション」が取れるわけではありません。
レベルが上がれば上がるほどオフェンスのスキルもスロー力も高くなり、パススピードや連携も早くなってくるのでディフェンスとして余裕がなくなってきます。
そんな時こそマーカーを追いかけながらも「首を振る」ことを意識して守るようにすることが大事です。
「首を振る」ことをすれば一瞬で周囲の状況やスローワーの状況を確認することができます。(対応できるかどうかは別としてね)
トップチームや日本代表の試合の動画を見る時はディフェダーの目線にも注目して見ると良いかもしれません。
言葉を聞いて頭で考えて反応するより、自分の目で見て反応する方がはるかに早く体が動いてくれます。
自分のマーカーを見失わない程度にキョロキョロしてみましょう。
コート外からの声もかなり重要
番外編にはなりますが、コート外からの声もかなり重要な要素です。
過去に「出場機会が少ない選手がコートの外でできること」という記事を書きました。
先ほど百聞は一見に如かずと言いましたが、コート外から得られる情報もバカにできません。
コート外にいる人は常にスローワーがどこを狙っているかわかるので、シンプルにその情報を伝えれば良いのです。
例えば奥にミドルが走っていてもスローワーが見ていなければシュートが飛んでくることはありません。そんな時にコート外から「シュートない!」と声がかかれば追いかける必要もなくなってきます。
コート外では休むだけでなくちゃんと声出しましょう。
まとめ
まとめると「ディフェンスを上達させるには必ずスローワーとマーカーを見る必要があるので、色々とポジションを変えて試しながら自分自身にあったポジションを探しましょう」ということになります。
できるようになると本当に世界が変わって見えます。
相手もいることなので習得するのには苦労するかもしれませんが最初は誰もが初心者でいきなりできるわけではありません。
一つ一つ試しながら試行錯誤して突き詰めていってみましょう。
というわけで今日はこの辺で。
私が立ち上げるアルティメットクラブチーム「U.C.ABLAZERS」のディスクを販売しています。少しずつご支援いただいており、現在6名の方がディスクを購入してくださり、4名の方が投げ銭してくださっています。
もしよかったらご支援のほどよろしくお願いします。
ではまた。